雪解け

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 翌日、紅葉が町を歩いていると、土方と大鳥の姿が見えた。  これはチャンスかも。  紅葉はずっと大鳥に礼を言いたかったのだが、土方が会わせてくれなかったのだ。  かと言ってこっそり会う訳にもいかず、困っていた。  今なら偶然のふりをして堂々と話すことが出来る。  近付く紅葉に、土方はすぐに気付いた。  大鳥も気付いたらしい。 「やあ、紅葉さん」  笑顔で手を振っている。 「ご無沙汰しております。その節は色々とお世話になりました。お礼も申し上げず、すみません」  紅葉は頭をさげると、土方に口を挟む間を与えず言った。  よし、目的達成。
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