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「ん・・・・・」
いつもより激しい。
「歳さん、今日避難勧告が・・・」
紅葉は新政府軍総攻撃のことをたずねようとした。
しかし土方は紅葉の唇を塞ぐと、何も言えなくしてしまう。
ちゃんと聞かなきゃ。
だが、土方の腕に抱かれていると、思考が停止してしまう。
土方は何度も紅葉に口付けた。
その唇に、その身体に。
朝を少し回った頃、土方がようやく紅葉を離した。
「荷造りをしろ。宿を変える」
土方は短く言った。
紅葉はほっとした。
まだ土方は自分と一緒に居てくれるのだ。
紅葉は大急ぎで荷物をまとめた。
荷物と言っても大したものではない。
相変わらず風呂敷一枚に包める分しか持っていない。
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