ぱんださん

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ぱんださん

それは七月七日に起こりました。 その日は丁度七夕です。 みんなが短冊に願いを書いて笹に括り付けました。 しかし、今年は不況からか願い事をする人が多く、そのせいで笹が売れまくり価値が高騰してしまいました。 これにより、ある貧乏動物園は笹を買うことができなくなりました。 非常事態です。 園長は急遽、飼育員を集めて話し合いをしました。 園長「なんか今年はやたらと笹高いんだけど。これじゃあ、うち一本も買えねぇよ」 飼育員A「でも園長。笹食って生きてるパンダはどうするんすか?」 園長「そうなんだよ。あいつら『パンダと言えば笹だろ。笹もってこい』とか言って他のもん食わねぇしよ。マジどうすっか」 みんなで知恵を搾って話します。 しかし笹は高いので買えません。 これは、どうすることも出来ないか、と思われたその時。 飼育員B「適当に緑っぽいやつ上げたらよくね? ワカメとか」 この答えに園長も他の飼育員も大満足です。 そして晩御飯の時間。 パンダの餌箱には乾燥ワカメが入っていました。 それを見たパンダ『じょーたろう』は園長を見据えてこう言いました。
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