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｢俺、広報部の方に寄っていくわ｣
｢そんなに忙しいのか？大変だな｣
昶はよく広報部の手伝いにいく。
理由は広報部の部長が昶のお兄さんだからなのだが。
｢お兄さん……、大変なのか？｣
｢あぁ、今だにあの事件のことで悄気てる｣
昶のお兄さんはメンタル面的に弱いらしく、昶は度々励まし(罵り)に行っている。
因みにあの事件とは、生徒会書記恋人疑惑事件のことである。
生徒会書記の無口さんこと菊地原大和(ｷｸﾁﾊﾞﾗﾔﾏﾄ)があししげくどこかへ通っている姿が度々目撃され、恋人疑惑にまで発展したらしい。
昶のお兄さんは広報部としてこの事件を追っていたが、実は恋人などはおらず、骨折り損となってしまった。
まさか書記が周りに秘密で子猫を飼っていたなんて、誰が想像しただろうか。(寮はペット禁止)
まあ無口書記は大体動物大好き設定ですけど？
だからって恋人疑惑は無いわー。
まじ無いわー。
｢……って訳で、悪いな｣
昶はポンポンっと僕の頭に手を乗せると、急ぎ足で広報部の部室へ向かっていった。
｢……じゃあ僕も部室寄っていこうかな｣
この前撮った写真も、早く現像しておきたいし。
大丈夫、今日は多分会長は来ない。
僕のゴーストがそう言ってる。
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