血濡れの月

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「あんた一体何者だよ!?」 「私、か?人間には『人に名前を聞く前に、まずは自分が名乗る』という暗黙のルールがあってだな――」 「あ、それはすまなかった。とんだご無礼を...じゃねぇよ!!」 はぁ、どうにも調子が狂う...。 なにかブツブツ言いながら頭を抱え込む俺を、キョトンとした顔で彼女が見つめてくる。 「はぁ、まぁいいや。俺は明智一星って名で、普通の高校生だ。生き返ったりするなんて芸当はできません」 「一星...なるほど、良い名前だ。私の名前は美月静香(みづき しずか)、今はこの学校の三年生だ」 「三年...?俺、あんたみたいな人今まで見た事なかったぞ?それに、さっきまでたしかに死んでただろ!?俺に説明してくれ!」 この女の子、美月静香ってのは、どうやら同じ学校の、しかも同学年らしいが、こんな娘今まで学校生活で見た事も聞いた事もない。 それに、あまりにも不審な点が多過ぎる。 少しでも係わったからには明らかにしないと...
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