孤独の月

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「それにしても、今晩の夜空は格別に綺麗だな」 「ん?あ、あぁ。なんつーか、ここ最近ずっと曇り空だったから余計にそう感じるよな。」 気がつけば、さっきまで月にまとわりついていた雲たちは遠くに流れてしまっていた。 正直、雲が無いだけでこんなに夜空ってのが輝いてるとは思わなかった。 俺は暑いのが嫌いだから、天気はいつも曇りになって欲しいと思ってるけど、こんなに綺麗ならたまには晴れでもいいかもしれない。 「それに、あの満月も綺麗だよな。心を洗われる美しさというかなんというか...」 「...一星はそんな事口にするキャラだったんだな...」 「ばっ、馬鹿!俺だってロマンチックでいたい時だってあるさ!この短時間で一体俺はどんなキャラになったんだ!」 ギャーギャー喚く俺をたしなめるように、美月はまぁまぁなんて言いながら笑っている。
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