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しかし、不良になった所で、孤独な事に変わりはない。心を許せそうな友人など出来ず、信頼出来る教師なんてのも現れなかった。
現実なんて、ドラマや漫画のように上手くいったりなんかしない。彼が今まで生きてきた中で学んだ事の一つだ。
そんな人生も、もう終わりかぁ……などと、少し感慨深くなっている彼だが、やはり、こんな死に方は納得いかないのだろう。なんとか力を振り絞り、立ち上がってみる。
すると、彼の前方、すぐ近くに新たな自動販売機があるではないか。
【あ…あった!自販機あった!!で…でも、なんでだ…?】
彼が疑問に思うのも無理はない。さっきまで、彼の視界には自動販売機など全く写っていなかったのだから。
しかし、そんな些細な問題は今の彼にとってはどうでもいい。
彼は自動販売機に飛びつくかのように、走り寄ると、まず料金設定を確認する。
“120円”
【よしっ!!】
心の中でガッツポーズをした彼は、急いでポケットに手を突っ込みお金を取り出す。
やっと、飲み物にありつけると、安堵する彼。
しかし、次の瞬間彼の耳にある音が飛び込んできた。
………チャリン
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