第一章

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これらの情景をまとめて、推測するとここは…… 「図書館……なのか……?」 「おむすびころころ作戦は成功したみたいですね」 「!?」 龍冶は、突然、後ろから声がしたので、驚いて振り返る。 するとそこには、一人の少女が立っていた。 年は十歳にも満たないほどに幼く見え、その幼い体に赤い着物を纏っており、髪はおかっぱ。 まるで、日本人形のような少女である。 そんな、少女はさもさっきからそこに居たかのように、扉の前に佇んでいる。 一体、いつの間に現れたのだろう?周りには隠れられるような場所は無いはずなのに…… 「おむすび…?ま、まぁいいや。お嬢ちゃんはここの人か?悪いんだけど、ちょっと、お願いがあってさ」 色々と怪しい少女だが、龍冶にとって今は水分補給が最優先だ。疑問は事は多々あるが、あまり気にしないようにする。
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