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「ぐぁぁ!痛ってぇぇぇ !!……な…何がどうなってやがんだ!!」
「だから、言ったでしょう?また、帰すわけにはいかないって。あなたにはこれから、やってもらわなければ、ならない事があるんですから……」
「て…てめぇ…ガキだからって我慢してたら、調子に乗りやがってぇ……!」
訳の分からない出来事に対する怒りが、龍治のなかで沸々と沸き上がってくる。
そして、そのままの勢いで、少女に掴み掛かろうとする。
暴力を振るうつもりはなかった。ただ、少し脅して、ここから出して貰おうとしただけである。
しかし、そんな試みも虚しく、龍治は少女に掴み掛かる手前で、再び吹き飛ばされて宙を舞う。
少女に吹き飛ばされた訳ではない。さっきの扉の時だってそうだ。彼が触れる前に何らかの力が働いて、彼の行動を妨害している。
そんな、訳の分からない力によって、今度は壁の本棚に叩きつけらる龍治。
衝撃で落ちてきた本に打ち付けられる彼を見て、少女は薄ら笑いを浮かべていた。
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