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125円……ペットボトルは買えないが、まぁ、一時的に喉を潤す為なら缶でも十分であろう。
龍治は早速投入口に120円を入れると、炭酸飲料の缶のボタンを押す。
カコンッ、と気持ちの良い音を鳴らし、缶ジュースが出てくる事を期待した彼だったが、何故か反応が無い。
間違いかと思いボタンをもう一度押してみるが、やはり無反応である。
いや、そもそも、お金を入れれば光るはずの赤いランプがついていないのだ。
一体なぜ!?彼は自動販売機の全体を見回す。
すると、彼の目にこんな文字が飛び込んできた。
“全品130円”
「オイルショックのバカやろおぉぉぉぉぉぉぉ!!」
学力の知れてしまうような叫び声を上げた彼は、その場に頭を抱えて崩れ落ちてしまう。
端から見れば、凄まじい奇行だが、本人にとっては一大事なのだから、仕方がない。
「なんだよ、全品130円ってっ!!中途半端だろっ!!料金設定があやふやな田舎の自販機かっ!田舎の自販機見たこと無いけどねっ!」
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