序章

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「言ってみろ」 「100万イビルの用意をお願いいたします」 「は?」  魔王は唖然とした。 「なぜそんなにかかるのだ?」 「それは、その」  ゴブリンは少しの間、黙っていた。魔王はその間に側近を呼び寄せた。 「魔王様、いかがなされましたか?」 「待っていたぞ、アウラ。少々調べて欲しいことがある」 「かしこまりました。どのような事でしょう?」 「金だ。今、いくらある?」 「少々お待ち下さい、魔王様」  アウラは魔法で一冊の本を取り出した。アウラ専用の禁断の書。魔王ですら見ることが許されない絶対領域。踏み込んだら、ある次元の地獄が待っているらしい。アウラは書を開いた。 「魔王様、今年は魔王石の回収で835万、食費で12万、そして、サキュバスとの豪遊費で2949万の使用があった為、残りは100イビルです」
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