それは焔の中で

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話を十分程巻き戻した某所。 「急げ。火が回って来た」 「うぉぉぉ!?やべぇ!マジやべぇ!」 「あつぁつぁっつぁ!?」 現在俺はスレイ達と王女との合流のため、エスペランドの作った雪原に向かっている。 「ゲッ!服に火ぃ付いた!」 「うわっ!近づかないで下さいよ!?」 「お前ら!無駄口たたく暇あったら……って私に近づいてくるんじゃない!」 「うぎゃあァァァ!!?!」 熱ちぃ!痛ぇ!火傷とミドルキックのダブルアタックだと!?今ちょっと何かに目覚めそうだったぞ!? 「あ!見えましたよ!」 「なにぃ!?どっちだ!」 「11時の方向!約百メートルです!」 「確認!」 行けるか!?俺が燃え尽きるその前に! 「少し屈め!」 「は?---ブッ!」 スレイが何か話し掛けた瞬間だった。 「おお!意外と飛ぶな!」 「……そーですね」 野郎。走る勢いをそのままに蹴り飛ばしてくれおったわ。そのまま地面と水平に滑空---。 「ゴッ!カハッ!ブベラッ!」 ---とはいかず、俺は地面と熱いベーゼを何度か交わし、雪原にボッシュートした。
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