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一部始終を見ていたエスペランドは呆然とした様子で立ち尽くしていたが、俺はさほど気にせず王女達の置いて行ったエロ本を鑑賞し始めた。
時を○ング・クリム○ンさんに消し飛ばしてもらい、茜が射し始めた夕暮れ時。
エロ本探しに飽きた俺は、ゴスロリを着替える為にヘンリーの部屋の前来ていた。
来て、いたのだが……………。
『うぅ、そしたらですね。あのバカがですね、ヒィック!』
『あらあらぁ、大変だったわねぇ。ほらぁ、涙拭かないとスゴい顔よぉ』
『ウグッ…。すいません……』
ドアから聞こえるそんな会話。
……メッチャ入りずれー。気まずいってレベルじゃねぇよコレ。
…うん、俺が悪いんだけどね?イラッ、として虐め過ぎた俺が悪いんだけどね?でも原因はアイツの暴力であって俺に全て責任があるかと言うとどうも釈然としなくてだな。
(あーもー面倒くせぇ)
考える事を放棄した俺は、部屋の中に入り、目頭の赤くなったヒルダさんに慰められている、同じく目頭の赤くなったスレイの前に立つ。
「………」
「………」
スレイは驚いたように固まっている。
よく見ると、新品の服の袖は涙や鼻水でグチョグョになっていた。
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