それは焔の中で

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そいつは一本のクレイモア似た大剣を携えた、短髪の少女。 「会話から察するに、あの少女を助ければいいんだな?よし、任せろ。すぐに戻る」 堅っ苦しい口調で話す少女はどっからどう視てもスレイだ。 ……あ?ちょっと待て、今あいつなんて? 「スゥゥ………」 大剣の鞘を取り外し、呼吸を整えるスレイ。 ま、まさか…………! 「フッ!」 スレイは短く息を吐き、炎の中へ突っ込む。 「バッ、おま---!」 スレイを呼び止めようとするが、間に合わない。 ---しかし、結局それは杞憂に終わる。 ビュオォォォォォッ!!! とてつもない速度で奮われる大剣。俺と闘りあった時の数倍は速い。 まるで竜巻のように奮われる大剣が作る烈風に、炎はあっという間に蹴散らされ、スレイは出来上がった路をこれまた疾風の如く突き進んだ。 「「……………」」 開いた口が塞がらないとはよく言ったものだ。人間、予想外過ぎる事が起きると呆然とするしかない。えっ、えっ、なにあの人。 「……ナチュラルがコーディネーターに勝てない訳が解った気がします」 エスペランドはいつもの調子を取り戻していた。
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