広島に上京しての出会い

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「いらっしゃいませ」と作った笑顔でレジに出た。 スーツを着た2人だったが1人はコミック売り場でジャンプを立ち読みしていた。 もう1人は30代の男性だった。 30代の男性は何も持たずレジにきた。 「君、可愛いね~高校生?」 「いえ、今年から大学生です」 「へぇ~。おじさん誰かわかる?」 微笑んで右斜めに首を曲げる。 一瞬頭に浮かんだ。 もしかしてスカウト? ちょっと待って、まだ広島に来たばっかまだ心の準備が……………でも、このチャンス逃したら次ない………どうしよう!! 「お客さん?」 店長が来た。レジの前に立った男に指差した。 「タートルの天谷選手!?」 「はい。そうです」 チラッと私の方を見た。 あ、野球選手なんだ… あの妄想が恥ずかしくなった。 「しかし店長。この子可愛いですね」 顔が近づく。ゾクッとした。 「天谷さん!奥さんいるんじゃなかったすか?」 「全く生意気だなぁ高野わ」 高野!!私は初めて目の前で見た。 坊主から髪の毛が伸びショートカット見たいになっていた。 体は写真で見るよりビシッとしていた。 少しドキッとなった。
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