広島に上京しての出会い

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店長が言った。 「もしかして…新人の高野(タカノ)選手?」 「え?高野(コウノ)です」 「あら、間違えた。すいません」 もしかしてさっき店長が言ってたタカノてコウノの事? 「いえ、いいんです。よく言われますから」 にっこり笑ってごまかす。 まるで子供みたいに。 「高野、なんか買えよ。おごってやるぞ」 「飯おごるんじゃなかっけ?」 「生意気な……さっさと選べ」 「わかりました。じゃあ………これで」 雑誌とコミックの二冊を持ってきた。 「2つとも野球ものじゃん。本当に野球バカだな。エロ本でも買えよ」 「女性の前ですよ」 「分かったよ。さっさと買え」 千円を渡し受け取って私の前に立つ。 商品を受け取りバーコードをとうした。 「970円になり…ま…すぅ」 私を見ながら固まっていた。 ドキッとなった。 「あの~すいません。お客様?」 「え!あ……すいません。千円で」 千円札を渡してきた。
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