彼(風人)の存在。

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翌日の昼。 学校行きのバスの中で苗夏、由利恵と後輩の佐紀と一緒になった。 話題はもちろん高野風人の話した。 昨日も勝ったらしい。3ー4。逆転勝ちだったと言う。 「今日も凄かったね!」 「はい。あの福原って言う子あんなチャンスな場面でよく打ちましたね」 「なんて言ってもやっぱ高野君でしょ。サイクルヒットだよ!!プロでもなかなか出来ないんだよ!ねぇ美穂」 「ごめん由利恵。サイクルヒットってなに?」 *サイクルヒットとは…シングルヒット、ツーベースヒット、スリーベースヒット、ホームランを全て打てた事を意味する。 「私が悪かった。美穂にふった時点で」 「美穂先輩スポーツの事少しでもわかっとかないと彼氏できませんよ」 佐紀は何でもはっきり言うたちで真っ正面から向かってくる。 「そうだよ美穂。結構かわいいのにそう言う話しについてこれないからだめなの。てか付き合った事あんの?」 「あるよ!一度や二度……」 「美穂の事小学校から見てるけど付き合ってる感じはございませんでしたけど♪」 「ちょ……由利恵!!」 バスの中は笑いが溢れた。 その後別下高校は次の三回戦で1ー0で逆転負けを決した。
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