第一話

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とりあえず見なかったことにして……。 「ていうか早く帰ってくんない?俺達朝食の途中だったし」 「お腹減ってる時って、手加減出来ないのよねー」 グリーンなんてちょうど食べようとした時にゴールドから電話がかかってきたせいで、全く食べてないはず。俺やブルーよりも腹減ってんぞ。 腹が減ったときの力は普通の力より凄いんだからな、本気さえ出せば? 「フッ…このトキワの地で!!四天王の将であるこのワタルが!!貴様らに負けると思ったか!?」 なんか偉そうにするワタル。 三人いりゃあ勝てるだろ、いくらワタル相手でも。 俺達だってあれから強くなったんだし、多分レベルも…上のはずだし!! そうやってボールを構えた瞬間、イエローが飛び出した。 いや、正確にはグリーンとブルーに抱きついた…か? 「ひっく…もうワタルからストーカーされるの…嫌なんです…だから…っ!!」 涙目で二人を見つめるイエロー。 でも俺は知ってる、あれは本当の涙じゃない、あれは目薬なんだ。 同じようなことを前にブルーにやられたし、さっき目薬入れてるの見たし。 あん時は騙された……って懐かしんでるときじゃないな。 グリーンとブルーを見ると、二人ともイエローを、いやイエローの表情を見て固まってる。 嫌な予感しかしない。
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