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「えっと……つまり、イエロー先輩の策略…策略?で、グリーン先輩とブルー先輩が……」
「あれをフルボッコ…ということですか?」
「大正解ー、でもアレって言うなよ、確かに見た目ボロ雑巾だけど、人間だからな」
ゴールドもシルバーも信じられない…って顔をしている。
いや、俺も信じられないけど。
でも見ちまったから…信じるしかないんだよなぁ……。
「グリーンさん、ブルーさんっ!!」
イエローの声が聞こえて、俺達三人(俺とゴールドとシルバーな!!)がほぼ同時にグリーン達を見る。
その先には、二人に抱きついて?いるイエロー。
「もう…ワタルも反省したと思うので…止めてあげてください…っ!!」
「イエロー……」
「仕方ないわね…。ワタル?次に手を出したら命はないと思いなさい」
イエローが止めに入ってなんとかワタルの命は助かった。
まぁボコボコにされて顔面腫れてるけどさ。
「あれのどこが黒いんスか?」
「いいから見てろって……」
相変わらずゴールド達は信じないが、この先決定的な瞬間が……!!
「…あ、今笑った」
シルバーが横で呟く。
無言のゴールドを少し見ると、目を見開いて固まってる。
俺はさっきも見たからあれだけど、そう、イエローが笑った。小さく、もちろん黒い笑みを。
「まさか…本当だったんスね…」
「…ってことはあの涙は…目薬?」
「え、シルバーなんで知ってんだ?」
「姉さんから教わって…」
目薬で涙を作るやつは、ブルー直伝のようだ。
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