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「うわあぁぁぁぁっ!!」
ベッドから飛び起きる。
周りに見えるのはポスターとかで、ここが俺の部屋だというのがわかる。
「なんだ…夢かよー……」
確かに改めて考えると、あんな腹黒いイエローなんてまずあり得ない。
だって俺の知ってるイエローは、純真無垢、子供のような感じなんだから。
……にしても夢でよかった。
今日はグリーン達と出かける用事が入ってる。
朝食や出かける準備の間に、そのことはすっかり忘れてしまい、みんなの元へ。
待ち合わせ場所にはもうみんな揃ってて。
一番最初に気付いたのがイエローだったのか、近付いてくる。
「レッドさん遅いですよー!!」
「あはは、ごめんごめん……」
「もう…ワタルと同じ目に遭いたいんですか?」
「え……?」
そう言ったイエローを見ると、夢と同じような表情で。
目の前には俺が知らないイエローがいて。
「……忘れちゃ駄目ですよ、あの約束」
小さい声で呟いたのだろうが、その言葉が、声が、すべてが耳から離れなかった。
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