第二話

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「う…うぅ……」 あの光からどれぐらい時間が経ったのだろうか。 どうやら俺は気絶をしていたらしく、うつ伏せで倒れていた。 姿を確認する、大丈夫だ、俺は俺のままだった。 というか三人なのだから、都合良く三人綺麗に入れ替わるならともかく、二人だけなら確実にハブりが出る。 今回は出てよかったが。 「……そうだ、二人は!?」 気絶しているのか、俺と同じように倒れている二人に駆け寄る。 先に起きたのか、マナフィがゴールドの頬をペチペチと叩いている。 俺もゴールドの頬をバシバシと叩く。 そして。 「いってぇ!!なにすんだよ!?」 「起きたか……まず訊くが、お前は誰だ?」 「……はぁ?俺は俺だ、つかゴールド以外に誰がいんだよ、クリスと入れ替わればそりゃまた違うだろうけど」 ゴールド復活。 しかし精神が入れ替わったような感じはしない、もしかしてさっきのは違ったのか……? と、このときの俺は安心していたんだ。 二人になにもなかった、と。 ハートスワップなんて使われなかったんだ、と。
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