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「……というかマナフィ、お前の力ならなんとかならないのか?」
一応ではあるが尋ねてみる、しかしマナフィを首を横に振る。
どうやらあの力は偶然出来てしまい、次やってもただ精神が入れ替わるだけみたいだ。
「そういえば……」
以前クリスから話されたことがあった。「ゴールドが羨ましい」と。
そのときは理由がわからなかったが、もしかしたらこういうことだったのかもしれない。
俺もゴールドの性格は羨ましいと思う、真似はしたくないが。
「……だからって、これじゃ駄目だ」
ただの我が儘なのかもしれないが、俺は元の性格の二人の方が好きだ。
無鉄砲なゴールドにそれを止めるクリス、たまに俺も巻き込まれて。
そっちのが好きだったのに…。
「シルバーッ!!」
「……クリス?どうした?」
「グリーン先輩みたいに、眉間にシワが寄ってるわよ?ちゃんと笑わないとー」
まるでゴールドみたいに言うクリス。誰のせいで~と言おうと思ったが、これでも俺を心配してくれてるんだ。
「おいクリス!!シルバーに抱きついてんなよ!!
……ったく、シルバー大丈夫か?」
「え……あぁ、大丈夫だが」
「そっか、なら良かったぜ!!」
ゴールドも心配して近付いて来た。
なんなんだ俺は。自分で心配しているのに二人に迷惑かけて。
性格が変わったのは二人なのに、なにをしてるんだ俺は。
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