第三話

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「はい、お嬢様。オイラとパールで作ったんだ~」 「2人で……ですか?」 「オレ、そんなお菓子とか作ったりしたことなくって、2人で一つ作ったんだ。先輩達はそれぞれ作ってるのに……ごめん、お嬢さん」 そう言い、思い切り頭を下げるパール。 プラチナはそれに驚くが、すぐに微笑んだ。 「いえ、私はこっちの方が嬉しいです」 「え……でも、2人で作ったんだぜ?」 「2人で作ったから……です。2人が私のために作ってくれたんですもの、思いは先輩方のものよりもこもってるはずです」 とても嬉しそうな笑顔を浮かべ、ダイヤとパールを見る。 申し訳なさそうな表情だったパールも少し照れくさそうに、それでいて嬉しそうに笑う。 「ありがとうございます、パール、ダイヤモンド」 「どう致しまして~。あ、そうだ。お茶の時間にみんなで食べようよ~」 「ダイヤ、お嬢さんがメインだからな…?」 「……口に合うかわからないが、受け取ってくれ」 「わぁ!!ありがとうございます、グリーンさん!!」 こちらはグリーンとイエロー。 今回のチョコ作りで、なんだかんだ言って(表面上には出してないが)一番張り切ってのは実はグリーンだったとかで。 ちなみにみんなのラッピングの最終チェックや手直しも彼が行った。さすがグリーンである。 「味見はシルバーに頼んだ…自分でやれなくてすまない」 「いえ、グリーンさん甘いものがそんな得意じゃないんですから。大丈夫ですよ、謝らなくても」 イエローとしては、あのグリーンが自分に作ってくれたことで充分嬉しいらしい。 そんなイエローの笑顔を見て、グリーンも小さく微笑んだ。 「あのラッピングのリボン、ぜってー狙ったッスよね」 「そうねー、緑と黄色なんてあれ絶対狙ってるわよ」 「グリーン先輩、さりげないとこで結構やるんですね」 「おい、お前ら聞こえてるぞ」 「あら、聞こえちゃったー?」 わざとらしく言うブルーに、ニヤニヤするゴールド。そして感心するように見ているルビーに、グリーンは思わずため息をついた。
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