第三話

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「それにしてもアンタ達から貰えるなんて思わなかったわよ」 受け取ったものを見ながら、ブルーが苦笑する。 その言葉にしてやったり!!…と嬉しそうに笑うレッド。 しかし彼らは忘れてるのではないか。 この日が、世間では女性が男性にチョコ等のお菓子を贈る日であることを。 「今年は男達が贈ったんだもの。いらないって捉えていいわよねー」 「いら……あ!?」 少しだけニヤニヤとしながらブルーが出したのは、レッドが贈ったものとは違うラッピング。 ブルーが出したのを確認し、他の女性陣(+ミツル)もそれに似た箱やら袋やらなにか円柱みたいなものを取り出し始める。 レッド達が言ってなかったのだ、そりゃ彼女達だって貰うなんて考えてなかったのだから作るのは当然だろう。 「そ、それ……作った奴か!?」 「えぇ、でもいらないでしょ?今年はアンタ達『贈る』側じゃない」 「ひ、ひでぇッス姐さん!!」 「ブルーさん、からかうのはそれぐらいにしておきましょうよ……」 男に(主にレッドに)見せつけていたブルーだが、イエローの言葉でとりあえずそれをやめる。 表情は先ほどから変わってないが。
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