第三話

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「さぁ、チョコが欲しいやつは跪きなさい!!」 「チョコをください、姐さんでもクリスでもいいから」 「お前のプライドどこ行った!?」 チョコを見せびらかしながら言うブルー、そして土下座するゴールド。 もちろんこれにも理由があるらしく。 「うっせぇ!!このままじゃ俺、母さんからしか貰えねぇんだよ!!姐さんやイエロー先輩やクリスから貰えるおめぇに俺のなにがわかる!?」 「ちょっとクリス、アンタゴールドに渡してないの?」 「いえ…渡しに行くんですが、ゴールドがいなくって結局後日になるんです……」 涙目でシルバーに訴えるゴールドに、ため息をつきながらブルーの問いに答えるクリス。原因はやはりゴールドにあった。 「うわっ、ゴールド先輩可哀想。僕らだっていっぱい貰うよね、サファイア」 「せやね…、ジムリーダー様達にルビーの母ちゃんに、カガリさんからも貰えるったい」 「俺もリラ達から貰えるしなぁ、最近はルビーのお母さんからも」 「おめぇら俺の心の傷をえぐってて楽しいか!?」 ホウエン組のバレンタイン事情に、ゴールドの心は傷付くどころか傷口に塩を擦り込まれてえぐられていく。ちなみにだが、シンオウ組はプラチナが戦ったジムリーダー達やシロナさんから受け取っている。そこらへんを考えるとジムに挑戦していなく、リーグで活躍してないゴールドは貰えないのかもしれない。(目立ちはしたが、住所がわからないのも有り得る) 「俺いっぱい貰えるー」 「なんかもう呪いとかをかけてるのが贈られてくるんだが……」 「僕もジムリーダーの皆さん達から貰えますー、あとブルーさんからも」 「あの先輩方、ゴールドが本格的に泣き始めたのでやめてあげてください」 トキワジムの隅で膝を抱えながら泣くゴールドに、悪気のなさそうに笑うレッド。 ゴールドの心のHPは多分残り1ぐらいだろう。
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