兄と妹2

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妹「ねえねえ、お兄ちゃん」 兄「ん、何だ?」 妹「学校で、クラスの男の子たちが話してたんだけど」 妹「『嘘っぽい』くしゃみをする場合は、どんな風にくしゃみをしたらいいのかって」 兄「嘘っぽいくしゃみ?」 兄「何でそんな話になったんだ?」 妹「んとね、授業中とか みんなの前でくしゃみするのが恥ずかしいって話から始まったみたい」 妹「それでね、わざとくしゃみをしたことにすれば、恥ずかしくないんじゃないかって」 妹「お兄ちゃんなら何でも知っているから、くしゃみについても詳しいよね?」 兄「………当然だ…」 兄「俺は、くしゃみにおいても頂点に立つ男だからな!」 兄「そうだな…まず、嘘っぽいくしゃみをする場合」 兄「体をゆすったり、顔を上下に動かしたりと オーバーなリアクションをとったりするやつもいるがそんな必要はない ただ、一言」 兄「は、は…」 兄「フィクション!」 兄「こう、くしゃみをするだけでいい」 妹「フィクションかぁ… なんか、本当に嘘っぽいね」 兄「そして、本当のくしゃみをする場合は こう、一言!」 兄「は、は…」 兄「ノンフィクション!」 兄「これだけでいい」 妹「すごいねお兄ちゃん、その二つだけで 本当と嘘のくしゃみが使い分けられるなんて!」 妹「じゃあさ、じゃあさ、カッコいいくしゃみをする場合はどうすればいいの?」 兄「カッコいいくしゃみか…」 兄「そもそも、くしゃみにかっこいいも、悪いもないと思っている人もいるかもしれないが」 兄「くしゃみに限界はない!」 妹「つまり、かっこいいくしゃみはあるってこと?」 兄「あぁ、あるもと… お前がくしゃみをするときはどんなくしゃみをする?」 妹「えっ、私?」 妹「えっと、普通に…」 妹「くしゅん!」 妹「かな?」 兄「なかなか、いいくしゃみをするじねぇか」 兄「だが、正解ではない!」 兄「聞かせてやろう、かっこいいくしゃみとは! 兄「すぅ~」 兄「ヴィシュヌ!」 兄「どうだ、これがめちゃんこカッコいいくしゃみのしかただ」
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