Morning Dreamer

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そこでふと本当に弦切れてたっけと思う。 でも、あいつならやっといてくれるさ。 たとえ切れてないって文句を言ってきても、あいつなら許してくれるさ。 「岩沢~、30分経ったよ~?」 またあの声が聞こえてくる。 もう経ってしまったのかと、目をこすりながら、岩沢は起き上がろうとする。 ただ、布団から出れない。 「寒い・・・」 息を吐くと、息は白かった。 もう起きなくてもいいんじゃないか・・・なんて思いが芽生える。 「岩沢!早く起きろって」 でも、やっぱり起こされた。 「はいはい、起きるから、お湯を沸かしておいてよ」 そう言うと、布団から抜け出す。 クッキーを食べ、コーヒーを飲んでいると 「新曲は?」 と語りかけてくる。 ああ、そういえば新曲を聞かせる約束だった。 「まだ練習中なんだけどな」 そう言うと、岩沢は弦が切れてないギターを背負った。
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