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春風がひゅうと吹く。
若草色の草が揺れて、あたしの頬をすぅっと撫でる。
春の花の、ふんわりとした香りが鼻をくすぐった。
あぁ~。
今日も良い天気だなあ~。
あたしは前足を前に伸ばし、思いっきり伸びをした。
え、あたしが誰かって?
あたしはね、
「あぁー!にゃんこだあ!」
「お日様の香りがするぅ。可愛い猫ちゃんだねっ。」
そうです。
あたしは、にゃんこです。
最強や絶世の美女でも、遠い未来から飛ばされて来た女子高生でもありません。
何処にでもいる黒猫です。
あ、こんな私でも少しだけ普通の猫と違う所もあるんですよ?
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