いち

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あたしが落ちた部屋には、廓の店主と男がいた様で、あたしは出口に向かって逃げようとするが、 ―ミ゛ャアッ 離してよバカ!痛いようっ! 店主に思いっ切り尻尾を捕まれ、脱走は失敗に終わった。 ごめんなさいっ!離してってば! あたしがどんなに声をあげて抵抗しても、店主は尻尾を掴み引きずり裏口から外へ出た。 あっ!逃がしてくれるの? あたしは外に出れた事で、喜びの声を挙げた。 けど、それは店主の声により絶望に変わった。 「…お前、最近うちに忍び込んでる野良やろ?こないな事になるんやったら、もっと早よううちに殺しとくべきやったな。」 その言葉にあたしは後ろに逃げようとうと振り返るが、後ろは壁。前には店主、あたしは絶対絶滅だった。  
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