57人が本棚に入れています
本棚に追加
あたしが落ちた部屋には、廓の店主と男がいた様で、あたしは出口に向かって逃げようとするが、
―ミ゛ャアッ
離してよバカ!痛いようっ!
店主に思いっ切り尻尾を捕まれ、脱走は失敗に終わった。
ごめんなさいっ!離してってば!
あたしがどんなに声をあげて抵抗しても、店主は尻尾を掴み引きずり裏口から外へ出た。
あっ!逃がしてくれるの?
あたしは外に出れた事で、喜びの声を挙げた。
けど、それは店主の声により絶望に変わった。
「…お前、最近うちに忍び込んでる野良やろ?こないな事になるんやったら、もっと早よううちに殺しとくべきやったな。」
その言葉にあたしは後ろに逃げようとうと振り返るが、後ろは壁。前には店主、あたしは絶対絶滅だった。
最初のコメントを投稿しよう!