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「…と、言うことは?」
「転校生さんは俺と一緒のクラスだよん」
最悪な事態が起こった…。
朝、峰岸に連れられて学校に登校したは良いが、教室に入ると中には会いたくない人物が。
食堂で会ったときは制服を着ていなかったから分からなかったが、湯月の首にはしっかりと赤いネクタイがかかっている。
「後~、普通科は俺と転校生さんの二人だけだからぁ。よろしくねん♪」
「は?」
思わず聞き返しそうになったが、教室内を見渡せば嫌でも分かる。
なんせ机が二つしかないのだから。
呆然としている小夏の上に影が被さった。
「大丈夫、俺が守る」
少しいないと思っていたら、いつの間にか机と椅子を持ってきた峰岸が小夏の頭を優しく撫でた。
「大丈夫って…ありがたいが、勝手に机なんか持ってきて大丈夫なのか?」
「ん…」
頷く峰岸。
「まぁ、どうせここにいるのはSTと総合の時間だけだしねぇ~。シュウちゃんは特権もってるし、大丈夫じゃなぁーい♪」
「特権?」
どこかで聞いたことがあるような…。
うーん。と頭を回転させる小夏に峰岸が教える。
「期末の高得点者がもらえる、権利」
「ああ!校則のやつか!」
思い出した小夏の頭を峰岸が優しく撫でた。峰岸には既に小夏しか映っていない。
一方、忘れられた湯月は一人喜びにガッツポーズしていた。
(よし!これで転校生とシュウちゃんの絡みが朝から拝める!!)
ろくなことを考えていないが。
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