学校につきまして

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  「一切の例外を認めない?」 移動中の車の中、小夏は今から行く閏月学院の説明を穣から聞き、声を出した。 「はい。詳しく説明させていただきますと…一に、生徒会は教師以上、校長以下の権限を持ちます」 「教師以上!?先生より偉いのか?」 「はい。生徒会長は校長と同等です」 なんつー学校だ…校長同等とは生徒会長は恐ろしいな。 「二に、外出するには校長以上の権限を御持ちの方の許可が要ります」 「うーん…じぃ達に会いに行くのも大変そうだな…」 「三に、東棟。別名財閥寮の無断立ち入りは禁止です」 「財閥寮?」 「はい。大財閥の御子息だけが使用を許される御部屋です」 大財閥の御子息…そんなのがいるのか、この学院は…はぁ、面倒だな… 「一般の生徒もいるのだろう?」 「はい。いらっしゃいます。皆様学問スポーツともに成績優秀な方々ばかりで御座います」 (…何で自分はそんな場違いなところに転校なんだ?…) 話を聞いてる内に、とんでもない所のような気がしてきたのだが…場違いも甚だしい。あの二人は何を考えているんだ… 「四に、学期末試験の成績優秀者には、次の学期末試験まで特権が与えられます」 「特権?じゃぁ自由に外出が出来るようになるのか?」 「はい。理事長から許可が出たならば、次の試験までは何でも出来るようなります」 穣のその言葉に小夏は少しテンションが上がる。詰まり良い成績を納めれば、自由に外出が出来るようになるかもしれない! 「到着したようです。只今門を潜ります」  
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