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「行ってきます。母さん」
返事の来ない台所も今は気にならない。目に見えないだけできっとそこにいるから
「おはようー」
あれから早くてオレも中学生。ようやく着慣れた制服はもう着崩している。近所にも積極的に挨拶するようになった
「おっ!ミカ姉ぇ」
いつもの場所にいつもの時間、ミカ姉ぇはそこにいる
「あ~!ダメだよ。キチンと着ないと」
「やだ首もとダルい」
「もう・・・」
もう腕がない以外全く違うとこはない
「今日も放課後行くの?」
「あぁなんか試作段階っぽいけどね」
実はとある研究所での義手の試作実験に参加することにしたんだ
「それ大丈夫なの?」
「さぁ。でもかなり自由に動くらしいぞ」
「ふ~ん」
これも重要だけど正直どうでもいい
今がオレはすごい楽しい
ならそれでいいじゃないか
「行くよ、ミカ姉ぇ!学校だ!」
「まってよ!」
もう大丈夫。進むんだ。これからも
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