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気が付くといつもここだ。あの横断歩道
目を開けて最初に見つかる男。目は虚ろで右手に持っている紅い包丁を見つめ笑っている
視線をそらすといままでくっ付いていたボクの右腕がある。切り口はズタズタでまだ血が流れている
しばらくすると赤いピカピカが見える。中から白い服を着た人たちがボクに向かい走ってくる
最後に見るのは・・・やっぱりいつもと変わらない。せめてここだけは嘘であって欲しいと何度も願ったあのビジョン
身体中穴ぼこだらけで原型がない
顔は幸いなのかわからないが無傷で誰かは子供でも判別できる
見開いたままの光のない瞳
変わり果てた最愛の人
「お・・・母・・・さん」
そしていつも通りボクは強烈な吐き気で目を覚ました
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