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一通りの話し合いが済んだ頃にチャイムが鳴り教室がにわかに騒がしくなる。
同時に私は無責任にも推薦した女――花咲 茜のもとへ向かった。
「お前な、どういうつもりだ」
「いいじゃない、こういうの好きでしょ?」
嫌いではないが好きというほどでもないのだが
「……はぁ、まあ決まったことはしょうがない。だがな」
しばし間を置く、溜めるためであり防がせるためである。
ああ、ここでもお人よしな部分が出ている、気をつけよう。
「こんな面倒事をやらせるんだ、貴様にも手伝ってもらうからな!!」
「~~~~~、もう声大きすぎるよぉ!!」
「がっ!!」
こちらが大声ならば向こうも大声となるのは常なのか。
とっさに防いだが間に合わなかった、お互いに耳を塞いだまま向かい合うという変な構図が出来上がる。
「まあ、いいじゃない。あんたは私たちに指示を出して馬車馬みたいに働かせればいいんだから」
「雪村…それは少し違うと思うんだが」
「ああ、ご主人様僕をぶってください……ってか?」
ああ、馬鹿も沸いてきた。
先の女は雪村 杏、超絶毒舌少女。後の男は板橋 渉、四天王一の馬鹿である。
この二人も私を責任者にする片棒を担いだ愉快犯である。
「でもやるからにはまじめにやるつもりなんでしょ?」
「………まあな」
「相変わらず人がいいんだから」
「そうじゃなきゃ桜火じゃないわよ」
「メイド…いやいやバニー、だがやはり究極は…!!」
空気が読めないのかこの馬鹿は。
この馬鹿をどこかに捨ててきたほうがいいのだろうかとまじめに考え始めてきたがあえて無視する。
次に変な事を言ったら潰そう。
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