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§第一章②§ 桜咲く季節
今俺は校舎内に入り朋子と2階にある教室『1-F』に向かっている、隣を歩いている朋子の話に相槌をうちながら俺の頭の中は『腐れ縁…』と言う言葉がグルグルと渦巻いていた。
これは早めに新しいクラスメイト達に俺と朋子は幼馴染みだと言う事を理解して貰わないと…
もちろん朋子が居ない時に!
怖いからな…
教室に入り一番後ろ窓際の席をゲットした俺は考えをまとめた。
朋子は当たり前の様に隣の席に座っていた…
やれやれ…
「ふう…」
この先の事を考え俺はため息をついた。
「おっ!大和!同じクラスだな!」
俺は声の主に目を向けると知った顔がニヤニヤしながら後ろに立っていた
「何だ卓間か…何をニヤニヤしてんだ?」
コイツは山本 卓間、中学2年からの付き合いで、まあ…悪友だ…
卓間は笑いながら
「ああ、顔に出てたか?相変わらず朋子ちゃんと仲が良いな」
コイツは!俺が朋子との腐れ縁を気にしてるのを知ってていつも同じ事を言うのが悪い癖だ!
「お前…」
俺が釘を刺す言葉を発しようとした時
「卓間くんも同じクラスなの?気が付かなかった♪」
朋子が卓間に一撃入れたのを見て口をつぐんで二人のやりとりを黙って見ている事にした。
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