わがままな一人の女の子

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あたしが走り着いても 噴水のカップル達は 「あーあ!」とか「うわぁ!ヤバそう!!」 と騒ぎ立てるだけで 誰ひとり 助けに行く者はいなかった。 そういうあたしも、 助けにいけないというのがとても無力だった。 しばらくして、後ろで音がする。 バシッ!!!!!!!! ああ、ダメだ。 今 見たらあたし逃げられなくなる。 噴水の隅でうずくまる。 怖い 怖い怖い 怖い怖い怖い 怖い怖い怖い怖い 「怖いよぉ。」 いくら怖くても、そこには、 「自分は自分自身が一番かわいい」って自覚してるあたしがいた。  
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