わがままな一人の女の子

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そして、遂に 自分に近づく足音が聴こえる。 コツ、カチャ、コツ、カチャ、コツ、カチャ、コツ、カチャ。 ダメだ。あたし怖くて逃げられない。 ポンポンッ! 「大丈夫? あの人 今 眠ってるから平気だよ。」 それは、優しいトーンの思わず好きになってしまいそうな声だった。 見上げると、そこには《ゆうたん》がいて 《いかにも》な男はあたしの座っていたベンチで泡をふいている。  
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