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「上手い話にはやっぱり裏があるってことだな! うん! にしても──詐欺だよなぁ……」
そんなわけで、司は伊織との同居生活──もとい、伊織のお世話係としての生活をスタートさせられたのである。
そうはいっても伊織には仕事が、司にも講義やらアルバイトやらがあり、お互いにすれ違いばかりだ。普段顔を会わせるのは朝くらいのものである。
「ま、家事やる代わりに家賃と生活費タダってのはラッキーだけどな」
やる事ばかりで埋め尽くされた司の一日は、毎日があっという間に過ぎていった。
今日も洗い物を終わらせると、先程終了の合図を告げていた洗濯機の方へ向かう。
洗面所のドアを開けようとすると、中から何かが飛んで来た。
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