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「由祢様達を驚かせてしまわれたでしょう?」
す、と肩を指差しされる。
見れば、俺の身に付けている
黒いTシャツは右肩に小さなシミを作っていた。
「…部屋に戻る。包帯、変えてくれ。」
「かしこまりました。」
気にし出した途端に熱をもち
主張する痛みがうっとおしい。
「どのくらいかかる。」
「完治は一か月程かと。」
参った。一か月もかかるのか。
任務に出たいのは山々だが
呪魂との戦闘中に万が一傷口が
開く様なことがあれば
こいつに迷惑がかかる。
「治るまで俺に仕事回さねぇように
司さんに言っとかないとな。」
「既に先程、申し出済みですわ。」
「おお……流石は俺の
チューンパートナーだな。蒼(そう)。」
「ふふ、恐れ入りますわ。」
そんなことを話しながら自分の
部屋へと続く廊下を歩く。
夕飯の時間はとっくに過ぎていた。
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