tune4.

5/5
前へ
/36ページ
次へ
「由祢様達を驚かせてしまわれたでしょう?」 す、と肩を指差しされる。 見れば、俺の身に付けている 黒いTシャツは右肩に小さなシミを作っていた。 「…部屋に戻る。包帯、変えてくれ。」 「かしこまりました。」 気にし出した途端に熱をもち 主張する痛みがうっとおしい。 「どのくらいかかる。」 「完治は一か月程かと。」 参った。一か月もかかるのか。 任務に出たいのは山々だが 呪魂との戦闘中に万が一傷口が 開く様なことがあれば こいつに迷惑がかかる。 「治るまで俺に仕事回さねぇように 司さんに言っとかないとな。」 「既に先程、申し出済みですわ。」 「おお……流石は俺の チューンパートナーだな。蒼(そう)。」 「ふふ、恐れ入りますわ。」 そんなことを話しながら自分の 部屋へと続く廊下を歩く。 夕飯の時間はとっくに過ぎていた。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加