俺がアイツを好きな理由〈ワケ〉

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判断を決めかねる三木と橋本の前で、俺は自分の手の平に拳を打った。 パチンと乾いた音がするのは、三木達の耳にも届いただろう。 妙に女ウケするこの面の所為で、昔から女には困った事はない。 だけどその分、男からは逆恨み紛いな喧嘩をしょっちゅう吹っかけられて来た。 数をこなせば強くなるのは当然で、中学に入った頃には負けなしだった。 その噂は高校に上がっても消える事はなく、コイツらも知っているから脅しとしてはこれで充分だ。 「やっ、あの、隼人の知り合いならいいんだ! な、橋本?」 「お、おぉ。いい、いい」 訳の分からない事を掛け合いをしながら、曖昧な笑いを見せて元来た道を戻り立ち去った。 俺は2人の後ろ姿を見送り、俺も戻ろうと足を一歩踏み出した時、叫び声が聞こえた。 「むーかーつーくーー!!」 .
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