俺がアイツを好きな理由〈ワケ〉

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それから程なくして俺は葵と別れた。 葵は、俺の気持ちが自分にないことに限界を感じ、葵から別れを告げられた。 そう仕向けたのは俺。 俺からだと葵も吹っ切れない部分が残るだろうし、自ら別れを告げる事で葵は葵のプライドを守れるだろう。 それからまた少し経った頃、葵と直樹は付き合い出す。 俺は直樹の気持ちも知っていたし、2人が付き合う事には自分でも驚くくらい抵抗がなかった。 だが直樹は違った。 直樹はあからさまに俺を避けるようになり、その不穏な空気は家全体にも及んだ。 ある日、どこかで飲んで来た親父が帰るなり俺の部屋に訪ねて来た。 「なぁ、隼人。お前少し家を出ないか? その方が直樹にも隼人にもいいと思うんだ」 親父の申し出は正直助かった。 だから二つ返事で了承した。 .
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