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ソラが突然earthに現れた時は、とても驚いた。
彼女を見た瞬間、単に里帰りや遊びに来たのではなく、決意して来たと感じた。
結婚しようとは言ったが、きっと何年後か、若しくはもっと待たされることを覚悟していたのに、たった数ヶ月で戻ってくるのは予想していなかった。
「ソラ、本当にいいのか?」
蓮香ちゃんと隼人君が帰った後、もう一度ソラに確認する。
その問いに、ソラは曇りのない眼を僕に向ける。
「私ね。総司にプロポーズされてから、アメリカで研究を続けるよりも、もっと大きな夢を抱いたの」
「……どんな?」
ソラはこれまでで1番美しい笑みを浮かべる。
「総司と一緒に、総司が追う夢を見続けること。だからもう迷わない。私は総司の傍にいる」
僕が抱きしめる前に、ソラが抱き着いてくる。
不覚にも泣きそうになっていたのを、ソラは気付いたのかもしれないな。
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