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バラララッ!
ヘリコプターがホバリングする様な音をたてて、ジープに備え付けられた軽機関銃が大量の弾丸をばらまく。
「よし!手応えあったぞ!」
「どこだ!?さっさとサーモグラフィー用のモニターを持ってこい!」
「ったく!犬や猿の次はカメレオンかよ!?んなモン実験に使ったなんて聞いてねーぞ!」
戦闘用のジャケットに身を包んだ男達の怒号に混じり、銀色のきらめきが宙を舞う。
その直後、ギャンッ!という悲鳴と共に何かがボトリ、と地面に落ちる音が響いた。
「クソッタレ!最後の一匹がやられた!」
視覚では捉えにくい相手を追跡するため、優れた嗅覚で相手の位置を探る優秀なケルベロス達。
その最後の一匹が首を切り落とされ、地面に崩れ落ちる。
「くそっ!どこにいやがる!絶対に逃がすなよ!」
今追跡している実験体はカメレオンの様に周囲に溶け込む能力を持っていた。
が、驚愕すべき能力はそこではない。
新型タイラントの性能を測るため、中央試験場に集められた生命体兵器(B・O・W)達の大部分を殺戮し、カタログデータでは旧型のプロトタイラントを一蹴する新型タイラントすら打ち負かしたのだ。
その高い戦闘能力こそ一番の注意点だろう。
「奴の武器は何なんだ!?リッカーより射程が長いぞ?」
殺されたB・O・W達の大部分に槍で刺し殺されたような跡があったため、当初舌を伸ばして標的を貫く能力を持つリッカーの変異体と考えられた。
が、センサーとカメラからの映像を解析した結果、相手はリッカーよりも遥かに人間に近いシルエットを持っていた。
研究員達も集めこの化け物の正体を検討したが、わかったのはカメレオンのように自らの身体を周囲に合わせて擬態する能力を持つ、明らかに正規の実験ナンバーから外れた変異種だということだけだった。
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