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バシュンッ!
赤いマーカーらしき光りがジープに写った瞬間、白い光がそこに突き刺さった。
「へっ!?」
サーモグラフィーのセットをしていた男の、それがこの世で最後に漏らした言葉になった。
ズガンッ!
弾薬を満載していたジープは、辺りにいた隊員数名を巻き込んで爆発、四散する。
「な、なんだ!?今の光りは!?」
その光りを目撃した男が、仲間の安否よりも光りの出所を優先して辺りを見回す。
そして、その男の額にも、先程と同じ赤いマーカーが写しだされる。
ボンッ!
赤く熟したトマトのように、男の頭部が飛び散った。
「撃たれた…のか?我々は銃撃を受けているのか!?」
「ホントにカメレオンのB・O・Wなのかよ!?明らかに知能が高すぎる!」
「早く予備のセンサー持ってこい!俺達が狩られるぞ!」
逃げ出した実験体の始末を専門とする特殊チームの男達は、結成以来初めて自らが狩られる側に回ったことに気づいた。
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