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玄関から出てきたのはおばあちゃんだった。
腕のなかにはふわふわした白い物を大事そうに抱えていた。
僕は少しの間にぽかんとしていたのだろう、いかにも間の抜けた顔して。
ダイ、アンタなんて顔してるの?くち開いてるわよ。
おばあちゃんの腕の中から声が聞こえた。
はっと我にかえって、思わず僕はつぶやいた。
ころろちゃん綺麗……
(*´∇`*)
ころろちゃんはすっかり変わっていた。
ふかふかの毛並みは高級な毛皮の様で美しいパールホワイトだった。
まさに真珠だ。光のあたりぐわいではプラチナのように輝いてる。以前の、どぶネズミの様だった毛並みはいまは見る陰もない。
ぺしゃんこだった毛並みがふわふわしたからか、小さい傷は隠れて以前より随分美人さんに変身していた。
どう?キレいになったでしょ?ダイのおばあ様がシャンプーしてくれたのよ。
ころろちゃんは腕の中から飛び降りると一言吠えた。
おばあちゃんにお礼を言ったみたい。
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