⏳ 10年前… ⏳

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幼稚園児が鼻歌を歌いながらくる。 俺は、目を疑った。 「とっ智美!?」 そう、智美そっくりの女の子がいた。 女の子は、俺と目が合った。 「お兄ちゃん。一人なの?」 「あっ、あぁ…」 「じゃぁ、智美と帰ろう!!」 や、やっぱり智美だ。 俺は、恐る恐る聞いた。 「ねぇ?君、名前は?」 「智美はねぇ~楠田智美って言うんだよ。」 「へぇ~そうなんだ!!」 後ろを振り向くと、怪しげなおじさんが寄ってくる。 「嫌々、智美ちゃん。パパが迎えに来たよ。」 違う。 智美の父さんは、医者だ。 しかも、何時も帰りが遅いはずだ。 「誰?おじさん。」 「何、言ってんの智美ちゃん。パパだよ。」 俺は、智美の前に出た。 「おい!!おっさん、智美をどーするつもりだ。」 「何、言ってんだ?お前。」 人が変わった。 「質問してるのは、俺だ答えろ!!このロリコン!」 「てめぇ~こそロリコンだろ!死ねや」 おっさんは、ポケットから刃物をだした。 !? 「ふっ。虎の威を刈るってこー言うことか…」 おっさんは、刃物を振り回した。 「アブねぇ!」 間一髪交わし、横っ腹に蹴りを入れた。 智美を抱き抱え、逃げた。
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