16人が本棚に入れています
本棚に追加
―――――――
あれから数分経つが
僕はまだ生きている
目の前にいる
綺麗な死神は、僕に鎌を振ろうとしない
それ処か僕を見たまま
全く動かない
でも、それは…今までの退屈な時間では無く
僕の人生の中で最も幸せで、楽しくて、短い時間だった
実際は一時間程経っていたが僕、いや、僕達には数秒程度にしか感じられなかった
静寂を先に破ったのは
僕だ
正「ねぇ、君の名前教えてよ」
彼女は直ぐに答えてくれた
死「榊原 愛華(サカキハラ アイカ)」
正「名前も綺麗だね…ねぇ愛華ちゃんって呼んで良い?」
僕は、驚くくらい積極的に成っていた
もうすぐ死ぬから?
違う…純粋に彼女を知りたかった…綺麗だ何て言えたのは、純粋に彼女に嘘は言いたくないし、隠し事もしたくなかった
愛「……良いけど、私も正谷って呼んで良い?貴方も呼び捨てで良いから」
彼女は、少し照れくさそうに言う
そんな彼女を見て僕は彼女を思う気持ちが抑えきれなくなった
正「愛華!」
思わず大声になる
彼女も少し驚いたのか
ビクッと体が反応する
愛「な……に?」
愛華は少し不安そうに
上目遣いで此方を見てくる
正「初対面でこんな事言うの可笑しいかも知れないけど、我慢出来ないんだ!
好きです!付き合ってください!」
僕は頭をこれでもかってくらい下げて
愛華に告白した
最初のコメントを投稿しよう!