第1章
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それは小さな違和感だった。 「ねぇ、長谷川さん。物理のノート見せて!お願い!」 …あれ? 「どうぞ。授業までに返してね。」 「ありがとっ。長谷川さん。」 まただ。 "長谷川"さんって。 私のこと"千波"って呼んでたはずなのに…。 「ねぇ!」 気がついたら、さっきノートを貸した女の子、円香を呼び止めていた。
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