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準備の為に早く来ていた僕らとは違い、普通の生徒達が登校してくる時間。
綱吉も来ている頃だろうと、まずは玄関に向かう事になった。
「お、ラッキー!いたぜ。おーい、沢田~」
「お、おはよっ」
運がいいのか悪いのか、案外すんなり見付かった綱吉に、吉田が駆け寄る。
声をかけられた綱吉は、何処か嬉しそうな顔だった。
持田センパイを倒してから、オレに対するみんなの態度が変わった。
不気味がる奴もいるけど、ダメツナって誰も言わなくなったし、一目置かれるようになった気がする。
「ツナ、オス!」
「おはよ」
照れくさいけどうれしい…!
普通に挨拶されただけなのに、それだけで顔がにやけてきてしまう。
嫌がってた死ぬ気弾を撃ってもらうのも悪くないと思えてしまう程だ。
そんな中、教室に行こうと歩き出した時にクラスメイトに呼び止められた。
…何故か、後ろに姫宮さん…じゃなかった、えと、た、宝ちゃん、を連れて。
『おはよう綱吉』
「お、おはよっ宝ちゃん」
持田センパイの一件から、一番変わったのはコレだ。
あの一件のお陰で、宝ちゃんとは仲良くなれたし、なんと名前で呼び合える様にまでなった。
ていうか朝から宝ちゃんに会えるなんて、オレ運いいなー!
思わずにやける顔は仕方ないと思う。
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