こうに

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と、次は僕の隣りのオナゴか…。 僕は横目で、立ち上がったその女子を見上げる。 わ。美人さんだ。 明らかにクラスの中で一人浮いている。 凛としてパッチリとした目。 身体はスラッと細く、真っ黒で真直ぐな髪の毛を腰辺りまで伸ばしている。 まさに、掃き溜めに鶴って感じだ。……これ聞かれたら他の女子にタコられるな。 こんな娘がこの学校にいたんだ…。今まで見掛けなかったのが不思議だな…。 そしてその女の子は綺麗な唇を開いて透き通った声で自己紹介を始める。 「1年3組出身、鶴見里香。ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、超電磁砲、伊勢海神、ダブりがいたら私の所に来なさい!以上!」 これが、かの有名な団長の名台詞をアレンジして自己紹介した鶴見さんと僕の最初の出会いだった。  
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